【河波保雄】はじめての量子化学計算―基礎と可視化 (I・O BOOKS)

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Excel を用いて量子化学計算を行う方法を解説している書籍です。

内容

他の量子化学計算の参考書は、正確性や概念の理解を重視しており、実際にそれらの式を利用することは想定していない感じが強く、理解しづらい場合が少なくありません。また、量子化学計算を利用する多くの人は、 ブラックボックス的に Gaussian などのソフトウェアを使用していることが多いと思います。すなわち、量子化学の基礎原理を理解しなくても計算化学を行うことができます。

本書では全ての計算式を Excel に入力し計算ソフトウェアの構築を行うため、量子化学計算の基礎理論の”使い方”について極めてよく理解する必要があります。そのため、他の量子化学の書籍よりも基礎的なことが非常にわかりやすく解説されています。(管理人は量子化学で登場する複雑な式は、プログラミングと同様、自分で使うことによって初めて消化できると思います。)

他書になく本書で詳しく説明されている項目としては、規定関数の計算方法、振動解析などです。(参考:虚振動とは?遷移状態とは? )また、第4章の「分子軌道法の拡張」では、Gaussian を使用する人が知っておくべきことが簡潔にまとめてあると感じました。

本書では、Excel で計算を行っているため計算コストが大きいですが、同様の内容を Fortran や C/C++ などの言語で記述することにより大幅に計算コストを縮小することができます。こうなれば、本格的な計算ソフトですね!

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