沈呂九 (リュウ・シャム)Lu Jeu Sham

沈呂九(リュウ・シャム) Lu Jeu Sham(1938 年 3 月 28 日 -)香港出身の中国の物理学者。
カリフォルニア大学サンディエゴ校の名誉教授。(画像は、こちらより転載。)
ポスドク時代に、DFT 計算の基礎理論となっている Kohn-Sham 方程式を発表し、DFT の発展に貢献したことでも知られている。

生い立ち

1938 年に香港(当時イギリス領)にて生まれる。1960 年にインペリアル・カレッジ・ロンドンにて学士号を取得。1963 年にイギリスのケンブリッジ大学にて博士号を取得。
学位取得後にウォルター・コーン Walter Kohnの研究室でポスドクをしていた時に、Kohn-Sham 方程式を発表した(参考文献 2)。その後、カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD) の教授となり、現在名誉教授となっている。
また、1998 年に米国科学アカデミー(National Academy of Sciences)の会員となった。

研究内容

ウォルター・コーン Walter Kohn と共に1965 年に発表した Kohn-Sham 方程式の論文は、42,412回以上も引用されており、2004 年のNature Newsでは、最も引用された論文第 34 位にランクインしている。

  • コーン・シャム法
    コーン・シャム法は、電子密度の汎関数である電子間相互作用ポテンシャルについて、変分原理に従って最低エネルギーとそれに対応する分子軌道を求める方法である。コーン・シャム法により化学・個体物性の定量的な計算が可能となり、DFT 利用の急速な拡大につながった。

参考文献・リンク

  1. 研究室 HP
  2. “Self-Consistent Equations Including Exchange and Correlation Effects” W. Kohn & L. J. Sham, Phys. Rev. 1965, 140 (4A), A1133–A1138. DOI: 10.1103/PhysRev.140.A1133

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