スーパーコンピュータ「京」6期連続でGraph500 1位!

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先日の記事で、TOP500GREEN500 についてお伝えしました。PEZY Computing が開発に携わったスーパーコンピューターが GREEN500 で上位を独占したことも記憶に新しいと思います。

その後、11 月 16 日にビッグデータ解析のランキングである Graph500 が発表され、理化学研究所の「」が 6 期連続となる1位を獲得しました。

今回のランキングについて、簡単に感想を述べます。

BFS と SSSP

今回のランキングから、幅優先探索問題(BFS)最短路問題(SSSP)の結果が分けてランキングされるようになりました。

幅優先探索問題(BFS)は、これまでのランキングでも使われていたものであり、最短路問題(SSSP)は、今回のランキングから導入されたものです。

理化学研究所の「京」は、これまでの幅優先探索問題(BFS)では1位ですが、最短路問題(SSSP)ではランクに入っていません。

しかし、今回から始まった最短路問題(SSSP)のランキングには、わずか 9 台のスーパーコンピューターしかエントリーされていないため、信頼性の高い指標とは言えません。理化学研究所の「京」がランキングされていないのは、ただ単に SSSP のベンチマークを提出していないからだと思われます。ちなみに、今回の SSSP で 第 2 位だった ノートルダム大学のスパコンは、Graph500 では 142 位でした。。。まだまだ始まったばかりのランキングといった感じですね。

TOP500 が若干時代遅れと言われるように、ベンチマークもスパコンの成長に合わせて進化していかなければいけません。大規模データ解析のベンチマークとして用いられて来た Graph500 も今後変化していくと思われます。

今回のランキング

上位 20 台のスパコンを見ると今回新規に登録されたのは、6 位の IBM の “ALCF Mira – 8192 partition” と 9 位の IBM の “ALCF Mira – 4096 partition” と 17 位の IBM の “ALCF Cetus – 2048” だけでした。

そして、ランキングの所に記載されている GTEPS や NUMBER OF CORES や MEMORY 、YEARを見てもらうとお分りいただけると思いますが、ここ数年ほとんどランキングに変化はありません。

理化学研究所の「」が 6 期連続となる1位というのは、”「」が 常に進化し続け激しい競争を勝ち抜いて 1 位を取り続けている” ことを意味するのではなく、”他のスパコンが Graph500 にそんなに力を入れていない” というだけのことだと思われます。

あまり注目されていないランキングということはエントリーされているコンピューターを見てもお分りいただけると思います。そもそも、Graph500 という名称でありながら、235 台のスパコンしかランキングされていません。近年の TOP500GREEN500 で旋風を巻き起こしている PEZY Computing が開発に携わったスパコンでは、Graph500 では 52 位に 2015 年の 菖蒲がランキングされているだけです。

実際に自分でベンチマークをとったことがある人ならば分かると思いますが、ベンチマークを取る作業は非常に時間がかかります。多大な投資をして作ったスパコンをベンチマークのためだけに稼働させることは賢明ではありません。そのため TOP500/GREEN500 のベンチだけとって、あとは研究利用した方が良いのです。

今後は?

Graph500 の参加数が少ない現状を考えると次回の SSSP にどれだけ数が集まるか未知数です。SSSP ではなく、HPCG (High Performance Conjugate Gradient) の方に流れていってしまうということも考えられます。

もし次回 「京」が SSSP に参加した場合、1 位を取れるかどうかに注目が集まると思います。

参考

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