【大学院以上】海外短期研究留学の流れ【J-1ビザ】

自己研鑽のために海外留学することは非常に有意義なことだと思います。

管理人も最初にアメリカに来たきっかけは、留学でした。

しかし、これだけグローバル化が叫ばれている時代にあっても、研究留学に関する情報は豊富とは言えません。
この記事では、管理人が昔 J-1 ビザを取得した際の流れをまとめました。

この記事の対象者

以下の条件をすべて満たしている人が本記事の対象となります。

  • 2 年未満の留学を予定している人
  • アメリカへの留学を予定している人
  • 日本の大学に在籍しつつ留学する人 or ポスドクとしてアメリカに留学する人

留学先に連絡をとる

まずは、留学先の教授に留学許可を取りましょう!メールの書き方については後日、別の記事にする予定です。日本人の英語は失礼な場合が多いので、ネイティブまたはそれに準ずる人に添削してもらうことをお勧めします。日本の英語教育で丁寧表現と習った文章でも、実際にはそれほど丁寧でない場合が多いです。

メールでアポイントをとるのも良いですが、学会等で直接話す方が良いと思います。

管理人は、メールで事前に留学許可をもらったあと、さらに学会で留学先の教授に会って話をしました。

ファンディングを確保する

留学するにあたってもっとも重要なのがお金です!お金のない人にビザはくれません。
研究留学するための資金の獲得方法には大きく 4 つの方法があります。

  1. 自分で Fellowship を確保する(学振や民間の財団.etc)。
  2. 留学先の教授に給料を払ってもらう。
  3. 日本の研究機関から給料をもらっている。
  4. self funding, 自分の銀行口座の残高証明書

Fellowship を獲得するというのは、お金を確保するということ以上に、優秀さの証明、能力証明書という側面があります。自分の CV にも書くことができます。基本的に Fellowship を取れれば、どの研究室でも受け入れてくれると思います。

2 は難しいと思いますが、相手の教授によります。ポスドクのアプライの返信で「私が給料払うから来月から来なさい」と言われた例を管理人は知っていますが、非常に稀です。これは、本当に相手の教授のグラントの状況、研究室状況によります。

3 は大学院生には関係ありませんが、ポスドク、助教などはこれを利用するのが楽かもしれません。留学から帰ってきた後も職が保障されているのは、精神的に楽かもしれませんね。場合によっては、Fellowship と併用する人もいると思います。

4 は可能ですが、基本的にはダメです。留学先の教授から OK が出るかどうかという点で難しいです。あなたがアラブの石油王だったりしたら話は別ですが、、、。

ちなみに、管理人は Fellowship を獲得して留学しました。遠い昔の話ですが、、、。

ビザを申請する

留学許可が出たらビザ申請を始めましょう。3 ヶ月以内の留学ならば観光ビザでも滞在できますが、留学先研究機関の入構証、インターネット利用、実験などが許可されない場合もありますので、3 ヶ月の滞在であってもビザを申請した方が良いです。これは、事前に大学に確認しておいた方が良いです。
J-1 ビザの滞在期間は参加するプログラムによってことなります。最も長いプログラムの場合 6 年間の滞在が認められているそうです。配偶者がいる場合は、合わせて J-2 ビザも申請します。また、数ヶ月程度の短期留学の場合 2 年ルールは適用されません。

ちなみに、J-1 ビザでは有効期間の 30 日前からアメリカに入国することが出来ます。また、失効後も 30 日間は帰国準備として滞在することが出来ます。

留学先研究機関のオフィスに連絡をとる

留学が決定すると留学先の教授から大学のオフィスに連絡するように言われると思います。必要な書類を作成して大学に送ると、FedEx などで DS2019 という書類が手元に届くと思います。

管理人の場合は、アメリカの大学の事務の人とやり取りをして 10 日程度で手元に DS2019 が届きました。この時、パスポートのコピーや funding letter のコピー、CV を相手にメールで送る必要がありました。

オンラインでのビザ申請

必要書類が全て揃ったらアメリカ大使館のウェブサイトに行って、オンラインでビザ申請をしましょう!二時間くらいかかります。またお金も結構かかります。領収書も全て印刷しておきましょう。

申請後は、面接予約をとりましょう。

大使館での面接

大使館には、電子機器の持ち込み一切禁止と書いてありますが、思っているほどは厳しくありませんでした。スマートフォン以下なら問題ないっぽいですが、これも係りの人によってマチマチだと思います。

管理人は、携帯電話以外にもかなり大きいヘッドフォンとポケット Wifi を持って行きましたけど、なんにも言われませんでした。実際大使館に行くと、待合室で iPhone や iPad などを操作している人が多かったです。

ちなみに、大使館付近の駅のロッカーは全て埋まっている場合が多いです。あと、だいぶ並ぶので、かなり早めに行くことをお勧めします。大使館周辺には警官がたくさんおり、何をしに来たか質問されますので、面接の予約票を素早く出せるようにしておくと良いでしょう。

面接と書いてありますが、実際には緑の窓口みたいなところでいくつか質問されるだけです。
ビジネス関係などで行く人や日本人以外の人のインタビューは長そうな感じでしたが、研究留学で行く場合には、面接は 2 分程度で終わります。その場で 「visa が承認されました。一週間以内に郵送で手元に届きます。」と言われます。面接が英語か日本語がと言うのは、面接官によります。

 

VISA 用の写真の規定は事前によく確認しておいた方が良いです。駅前などにあるスピード写真の VISA 用というのを選んでもアメリカの VISA の規格に合わないことがあります(国によって VISA 用の写真の規格は異なります)。

管理人は、間違えて背景色の異なる写真で大使館に行ってしまいました。しかし、大使館の中にアメリカ VISA 専用のスピード写真がありますので、そこで撮り直すことができます。金額は 1,000 円です。

入国する際

アメリカに入国する際には、入国審査官に J-1 ビザで入国する旨を伝えましょう。そして、DS2019 の提出を求められると思います。間違って預け入れ荷物の中に DS2019 を入れておくと大変なことになります。一応、invitation letter や funding letter などの必要書類は全て持って飛行機に乗るのが良いと思います。

最後に

J-1 visa は、アメリカの大学の事務とやり取りしてから手元に届くまで、最短でも 1 ヶ月半程度かかります。余裕を持って申請しましょう。(大学の事務の人には、通常は 3 ヶ月かかると言われました。)

あと、

英語ができない人の研究留学はお勧めしません!

管理人が留学していた研究室にも英語ができない人がやってきていましたが、その人と会話するととても時間取られるし、仕事が妨げられるので個人的にはとても嫌でした。他のメンバーも迷惑そうにしていました。”英語全くできないくせにアメリカに研究留学に来るなよ”って管理人は思っていました。(日本人ではありません。)

できなくても挑戦すれば自分の糧となると思っている人も多いかもしれませんが、周りの人にどれだけ迷惑をかけているかも少しは考えましょう!研究留学と語学留学は違います。英語は成人するまでに身につけておきましょう!

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