【書籍紹介】Introduction to Computational Chemistry 3rd Edition

Introduction to Computational Chemistry の第 3 版が発売されました。

実際に量子化学計算を行う上で、役に立った参考書は?と聞かれたら、管理人は迷わず 2 冊挙げます。

一つ目は、密度汎関数法の基礎 (KS物理専門書)(常田 貴夫 著)

そして、二冊目は今回紹介する Frank Jensen 著の Introduction to Computational Chemistry です!


2006 年に 2nd Ed が出てから大分年月が経ちましたが、ようやく今年新版が出ました!
(ちなみに、2nd Edition はネット上に pdf があるため、買う前に内容を確認できます!)

今 Amazon で注文すれば、すぐに手にすることができます。
実際、管理人のもとにも既に届いています!
(発売日は当初 2017 年 2 月 13 日となっていましたが、なぜか最近発売日が 2 月 6 日に修正されてました。。。)

【内容】

Introduction to Computational Chemistry 3rd Edition provides a comprehensive account of the fundamental principles underlying different computational methods. Fully revised and updated throughout to reflect important method developments and improvements since publication of the previous edition, this timely update includes the following significant revisions and new topics:

  • Polarizable force fields
  • Tight-binding DFT
  • More extensive DFT als, excited states and time dependent molecular properties
  • Accelerated Molecular Dynamics methods
  • Tensor decomposition methods
  • Cluster analysis
  • Reduced scaling and reduced prefactor methods

(公式ページの内容紹介より)

【3rd edition で追加されたこと】

3rd Ed では、2nd Ed に比べて各章ともにボリュームが増しています。そして、半経験的手法の解説が新たに一章追加されました。

【対象】
実際に Gaussian などで量子化学計算をしている人。

Gaussian を使う上での具体的な操作などは載っていないが、量子化学計算を行う上で、押さえておきたい基礎的なことがまとまっている。

【解説】

2nd Ed が出た 2006 年から 2017 年までの約 10 年間で、計算化学に格段の進歩がありました。先日紹介した 最新版 Gaussian 16 は前のバージョンが出たのが 2009 年なので約 8 年間でしたが、格段の進歩がありました。

DFT の項目で言えば、M06 / M06-2X などの Minnesota 汎関数の登場が大きかったと思います!

また、TD-DFT の研究も最近は激アツだと思います!!

2nd Edition では、その辺が触れられていなかったため、3rd Edition を心待ちにしていました。

おそらく、本書は細部にまでこだわる物理学者にはあまり評判が良くないと思いますが、化学・生物などを専門にしている人には、非常にわかりやすいと思います。

Gaussian などのソフトウェアの素晴らしい進歩により、基礎理論を知らなくても量子化学計算を行うことが現在では可能です。しかし、まともな研究者なら、”この計算手法で良いのか?”、”計算ソフトをブラックボックス的に使用して、その結果を盲目的に信じて良いのか?”など様々な疑問を感じると多みます。そう言った悩みを本書は解決してくれます。

2nd Ed の Amazon のレビューでひどいことを書いている人がいますが、全く気にする必要ありません。筆者に個人的な恨みでもあるんですかね?

 

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