Johan Åqvist ヨハン・オフィスト

(トップ画像は、大学の HP より拝借)

ヨハン・オフィスト(Johan Åqvist、1959年xx月xx日-)はスウェーデンの生物物理学者である。スウェーデン・ウプサラ大学教授。現在、ノーベル賞委員会(化学)の委員。

経歴

1983 年 M.Sc (Engineering Physics) ウプサラ大学
1987 年 Ph.D (Doctor of Technology) ウプサラ大学
1987-1989 年 ポスドク 南カリフォルニア大学(Arieh Warshel
1990 年 ウプサラ大学 教員

ポスドク時代のボス Arieh Warshel は、2013 年に Michael Levitt, Martin Karplus らと共に「複雑な化学系のためのマルチスケールモデルの開発」という功績でノーベル化学賞を受賞しています。

研究内容

MD シミュレーションQM/MM などをはじめとした計算手法を用いて、酵素、イオンチャネル、受容体タンパク質、リガンド設計、リボソームなどの機能解明を行なっています。

  • Gタンパク質共役受容体

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、非常に薬理学的に重要な膜受容体のスーパーファミリーであり、市販薬の30%以上の主な標的です。実験的に得られた GPCR の構造の報告数が急速に増加しているため、計算生物学 (Computational Biology) は新しい構造のさらなる解明に大きな役割を果たし、受容体のダイナミクスの理解を深め、新しいリガンドの設計に大きく貢献しています。この研究テーマでは、主に次のことに取り組んでいるようです。

  • GPCR 構造の予測:GPCRのモデリングとシミュレーションのためのパイプラインは、GPCR-ModSim Webサーバーに集約化されています。
  • Neuropeptide-Y 受容体ファミリーおよび関連するペプチド結合 GPCR の特性評価:Neurosciences 部門の Dan Larhammar のグループと共同研究
  • GPCRリガンドの発見と設計:USC の Eddy Sotelo の Combinatorial Chemistry グループと共同で、アデノシン受容体の強力かつ選択的なアンタゴニストの設計に焦点を当てています。
  • 分子動力学と自由エネルギーの計算により、構造関数と構造活性の関係に関する洞察を明らかにすることができます。受容体の安定性とリガンド結合。

代表論文

  • Sund, J., Andér, M., and Åqvist, J. Principles of stop-codon reading on the ribosome. Nature 2010, 465, 947. 
    DOI: 10.1038/nature09082
  • Trobro, S., Åqvist, J. A model for how ribosomal release factors induce peptidyl-tRNA cleavage in termination of protein synthesis. Molecular Cell 2007,27, 758.
    DOI: 10.1016/j.molcel.2007.06.032
  • Trobro, S., Åqvist, J. Mechanism of Peptide Bond Synthesis on the Ribosome. PNAS. U.S.A 2005. 102, 12395.
    DOI: 10.1073/pnas.0504043102
  • Åqvist, J., Luzhkov, V. Ion Permeation Mechanism of the K+ Channel. Nature 2000, 404, 881.
    DOI: 10.1038/35009114
  • Åqvist, J., Hansson, T. On the Validity of Electrostatic Linear Response in Polar Solvents. J. Phys. Chem. 1996. 100, 9512.
    DOI: 10.1021/jp953640a
  • Åqvist, J., Medina, C., Samuelsson, J.-E. A New Method for Predicting Binding Affinity in Computer-Aided Drug Design. Protein Eng. 1994. 7, 385.
    DOI: 10.1093/protein/7.3.385
  • Åqvist, J., Warshel, A. Simulation of Enzyme Reactions Using Valence Bond Force Fields and Other Hybrid Quantum/Classical Approaches. Chemical Reviews 1993, 93, 2523.
    DOI: 10.1021/cr00023a010

リンク・参考文献

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