インターネット記事で、計算化学について学んでみました

こんにちは。田中です。

私は、計算化学やシミュレーションに関しては、全くの初心者(素人)です。そんな私が、これから計算化学を学んでいくわけですが、「素人が計算化学を学んで、何をどう理解していくのか?(そもそも、理解できるのか?)」「結局、何か使える知識・スキルは身につくのか?」ということを、これから書いていく記事を通じて、皆さまにお伝えできればと思っています。また、私が学んでいく過程をご覧になる中で、もし、一人でも多くの人が私と同様に計算化学に興味を持ってくれるということが起きたら、とても嬉しいです。

今回は、前回ご紹介した「学び方」の中で、個人的には最もハードルが低い「Chem-Stationの記事(下記2つ)で学ぶ」ということを実施したので、紹介します。

・Chem-Station記事:計算化学者は見下されているのか? Part 1
・Chem-Station記事:化学者がコンピューター計算を行うべきか?

具体的には、上記2つの記事から、次の方法で学びました。
・記事を読んで、私なりのエッセンスを抽出
・感想の言語化
・この記事を読む前(Before)と読んだ後(After)で、自身の状態を言語化

それでは早速、書いていきます。

Chem-Station記事:計算化学者は見下されているのか? Part 1

こちらの記事では、「計算化学は、実験化学より下に見られることが多い。それはなぜかというと、多くの人が計算の大変さを知らないから。実際のところ、計算は実験と同程度に大変なので、まずはそれを理解しよう」という切り口で書かれており、実験化学者の私にとっては、非常にわかりやすかったです。

記事を読んで、私なりのエッセンスを抽出

私にとってのエッセンスは、「計算化学」の検討の流れを、実験化学と対して理解できたことです。下図に、その内容をまとめました(記事に書いてある内容+私オリジナルの内容)。

図 実験化学/計算化学の検討の流れ

感想の言語化

総じて「試験管を使うか(実験)、 コンピュータを使うか(計算)」という違いはあるものの「その考え方や大変さは、実験も計算も同じだな」と思いました。

では逆にそうなってくると「計算化学やっても、何にも楽にならないじゃん!」と思うかもしれません(私も実は、そう思いました)。

ただよく考えると「計算によって条件を試したり、当たりをつけることができる」ということは、「家で」かつ「試薬管理&安全面での危険性なしに」条件探索できるということです。この点はとても大きいと個人的には思います(私が前回書いた、計算化学を学びはじめた不純な理由とも重なります)。

この記事を読む前(Before)と読んだ後(After)で自身の状態を言語化

[Before]
計算化学の実態もよくわからず、何となく魅力的に感じていた。

[After]
計算化学は決して楽なものではないと理解した上で、それでもやはり、できるようになりたいと思っている。

Chem-Station記事:化学者がコンピューター計算を行うべきか?

こちらの記事では、筆者の方が感じている課題意識が共有された上で「では、実験化学者は、計算とどう付き合っていくべきか?」ということが書かれており、実験化学者の私にとっては、はっとする内容でした。

記事を読んで、私なりのエッセンスを抽出

私にとってのエッセンスは、下記の問いに気付けたことです。

実験化学者は「コンピュータ/専門家が計算したから」で思考停止しているのでは?

感想の言語化

上記の「思考停止状態」は、確かにあるなと感じました。

一方、科学の発展のためには「人間の感覚と計算の融合」が大切であると、改めて感じています。そのため、実験化学者の感覚を大切にして、計算に対しても、疑問に思った点は議論をしていく必要があると思いました。もちろん、議論できるようにリテラシーを高めていくことも大切ですが、それはトライ&エラー(議論で相手にされない、といったことも経験しながら)で良いのではないかなと思っています。

この記事を読む前(Before)と読んだ後(After)で自身の状態を言語化

[Before]
「実験」と「計算」はある意味、境界線(お互いのテリトリー)のようなものがあるイメージを持っていた。

[After]
「実験」と「計算」は、お互いに融合されていくべきであると思っている。

今回はここまでにします。
次回も引き続き、ハードルが低そうなものから手をつけて学んでいこうと思います。
記事を読んでいただきありがとうございました。

田中: