ピエール・ホーヘンベルグ Pierre Hohenberg(1934 年 10 月 3 日 -)
フランスの理論物理学者。ニューヨーク名誉大学教授。
DFT 計算の基礎理論となるホーエンベルグ・コーンの定理を発表し、DFT の発展に貢献したことでも知られる。
生い立ち
1934 年フランス、パリ郊外のヌイイ=シュル=セーヌ(Neuilly-sur-Seine)で生まれた。ハーバード大学へと進学し、1956 年に学士号、1958 年に修士号、1962 年に博士号を取得した。モスクワやフランスの École Normale Supérieure での博士研究員を経て、1964 年から 1995 年間でベル研究所に勤務した。この間、1974-1977 年にはミュンヘン工科大学の教授を務めた。1995 年から 2003 年は、Deputy Provost of Science and Technology としてイェール大学(Yale University)に勤務した。また、1963-64 年と 1988 年にパリで客員教授を務め、1991-90 年にはオランダのライデンで Lorentz-Professor を務めた。2004 年、ホーヘンベルグはニューヨーク大学の教授となり、2012 年からは名誉教授となった。
1964 年にパリの École Normale Supérieure で博士研究員をしていた時、サバティカルでパリを訪れていたウォルター・コーン Walter Kohn とともにホーエンベルグ・コーンの定理を開発した。
経歴
1956 年 学士号 ハーバード大学
1958 年 修士号 ハーバード大学
1962 年 博士号 ハーバード大学
1962–1963: Institute for Physical Problems, Moscow, National Academy of Sciences Exchange Fellow
1963–1964: University of Paris, NATO Fellow
1964–1985: Bell Laboratories, Member, Technical Staff
1974–1977: Technical University of Munich, Professor of Theoretical Physics
1985–1989: Bell Laboratories, Head, Theoretical Physics Department
1989–1995: Bell Laboratories, Distinguished Member, Technical Staff
1995–2003: Yale University, Deputy Provost for Science and Technology
2004–2009: New York University, Senior Vice Provost for Research
2009–2010: New York University, Senior Vice Provost for Academic Policies
2010–present: New York University, Professor of Physics
研究内容
ウォルター・コーン Walter Kohn と共に 1964 年に発表したホーエンベルグ・コーンの定理の論文は、37,539回以上も引用されており、2004 年のNature Newsでは、最も引用された論文第 39 位にランクインしている。
- ホーエンベルグ・コーンの定理
電子密度のみでハミルトニアン演算子を表すという興味深い理論であったトーマス・フェルミ理論のコンセプトの正しさを物理的に裏付けた定理。この定理は、縮退していない基底電子状態に対する次の 2 つの定理からなる。- 外場ポテンシャルは電子密度で決定される。
- あらゆる電子密度について、常にエネルギーの変分原理が成り立つ。
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参考文献・リンク
ニューヨーク大学の HP
APS の Biography
NYU の紹介ページ