2017 年 11 月のスパコンランキング TOP500 と GREEN500 が発表されました。
スパコンの単純な計算性能を競う TOP500 での日本勢のトップは、先日の記事でもご紹介した暁光の第4位でした!
また、省電力性を競う GREEN500 では、菖蒲 system B、睡蓮2、さくらが上位 3 位を独占しています。より正確には、PEZY Computing が 上位 3 位を独占していると行った方が良いでしょう!
それでは、今回のランキングについて、簡単にみていきたいと思います。
参考: 【TOP500】スパコンランキングの見方!【Graph500_Green500】
今回の TOP500
上位 2 つはやはり 中国のスーパーコンピューターでした。
第一位は前回に続いて神威・太湖之光でした。
TOP500 に対する関心は以前ほどは強く無いのでしょうか?TOP500 の順位の入れ替わりは停滞気味のような印象を受けます。とはいえ、これだけの規模のスパコンは建造コストも高いでしょうから、頻繁にランキングが変動しないのも普通なのかもしれません。
2 位は前回と同じく天河 2 号でした。先日紹介した 天河 2 号A は、おそらく間に合わなかったものと思われます。
しかし、上位 2 つが変わらなかったことから、次回は確実に上位に入ってくると思われます。
期待されていた日本の暁光は 4 位と、事前の予想よりも高い順位でした。
一方で OakForest Pacs は 9 位、理研の「京」は 10 位と順位が下がりました。コンピューターの進歩はやはり早いですね!
今回の GREEN500
今回のランキングは、
1. Shoubu system B, 理研, 日本
2. Suiren2, KEK, 日本
3. Sakura, PEZY Computing, 日本
4. DGX SaturnV Volta, NVIDIA, アメリカ
5. 暁光, ExaScaler, 日本
やはり予想通り、GPU 主体のマシンが上位に来ています。
日本勢に次ぐ第 4 位は NVIDIA の GPU マシンです。
前回のランキングでは、
1. TSUBAME3.0, 東京工業大学, 日本
2. kukai, ExaScalar Yahoo Japan Corporation 日本
3. AIST AI Cloud, 産業技術総合研究所, 日本
4. RAIDEN GPU subsystem, 理研 日本
5. Wilkes-2, ケンブリッジ大学 イギリス
となっていました。前回も日本勢が上位独占でしたが、今回は上位 5 位が完全に入れ替わりました。というか、GREEN500 はこのところ毎回入れ替わっており、競争が激しい印象を受けます。
今回 1 位と 2 位の菖蒲 system B、睡蓮2 は名前から予想するに、2015 年のランキングで 1 位2位をとった菖蒲、睡蓮の改良版と思われます。3 位は PEZY Computing 内に設置されているスパコンの「さくら」でした。やはり液浸冷却は効果的なんですね!
参考: スパコンランキング発表!日本はGREEN500上位独占!【2017年6月】
感想
日本というよりも PEZY Computing の技術力の高さに、ただただ感心させられるランキングとなってしまいました。
日本の政府は、PEZY Computing に任せっきりではなく、もっとスパコンに投資した方が良いと思います。
来週くらいに、より複雑な性能を競い合う Graph500 が発表されます。理研の京がまた上位となるかに注目です!
参照元
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