1月10日、CES2019 にて AMD が 7nm プロセスの Zen2 世代 CPU を発表しました。
今回は、第三世代 Ryzen (コードネーム”Matisse“)に当たる 8 core プロセッサと EPYC “Rome” が披露されたようです。
第三世代 Ryzen は、同じ 8 コアの core i9-9900k と Cinebenchmark の比較が行われました。
また、EPYC Rome は 28C/56T の Xeon 8180 Platinum の 2-way システムとの比較が行われました(Rome は 1-way)。
ポイントは?
- 既存の AM4 ソケットで使用可能
- PCI-Express 4.0 に対応
- CPU ダイは 7 nm プロセス、I/O ダイは 14 nm プロセス
- 第三世代 Ryzen は、同じ 8 コアプロセッサで比較した場合、 core i9-9900k よりも若干高速かつ低消費電力
- 1-way EPYC Rome は 2-way Xeon 8180 Platinum よりも高速
- 12C、16C の Ryzen も発売される?
計算化学的に使えるか?
これまで当ウェブサイトで、core i9-7960x や threadripper、Xeon E5-2667 v2 などを用いた Gaussian のベンチマークを測定してきました。
参考:Threadripper の Gaussian16 ベンチマーク
AMD は、コア数が多いのに安いというお得感がありそうな感じなのですが、やはり single thread 性能で劣るため、実際にはそこまでお得ではないと感じがしていました。
感覚的には、intel CPU の 1.5 倍のコア数を用いてようやく同じくらいの計算時間で job が終わるといった感じでした。
Intel は今度 10nm プロセスの CPU を出すようですが、AMD が次に出す CPU は 7nm プロセスです。ここで、single thread 性能でも追いつき、かつ低消費電力になってくれないかと期待しています。(今回の CPU のお披露目では、スペックの詳細が分かりませんでした。)
今回の発表を見る限り、EPYC Rome には結構期待できそうです。
とりあえず、計算化学.com では EPYC Rome を購入してベンチマークを測定しようと思っています。
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