PBE 交換・相関汎関数を拡張することを目的とした混成汎関数である。
内容
1996 年に Perdew、Burke、Ernzerhof らにより PBE 汎関数が発表された(文献 1)。”PBE” は彼らの名前の頭文字に由来する。
1999 年に、Adamo、Barone らによりPBE 交換・相関汎関数を参照関数とした断熱近似に基づき、交換汎関数と HF 交換積分とのエネルギーとのエネルギー差を雪道として展開し、その 3 次展開項として PBE 交換の 4 分の 1 を HF 交換積分で置き換える、PBE0 汎関数が発表された(文献 2)。
この汎関数は、パラメータを使っていないとされているが(PBE0 の “0” はその意味)、PBE 交換・相関汎関数には基礎物理定数が含まれている。特徴としては、定式が単純であること、パラメータが少ないこと、そして化学物性値の再現性が高いことである。
問題点
B3LYP と同様の問題点を持つ。
gaussian での実装
gaussian で PBE0 を使う際には、PBE1PBE と入力する必要がある。
参考文献
- “Rationale for mixing exact exchange with density functional approximations” J. Perdew, M. Ernzerhof, and K. Burke, J. Chem. Phys. 1996, 105, 9982.DOI: 10.1063/1.472933
- “Toward reliable density functional methods without adjustable parameters: The PBE0 model” C. Adamo & V. Barone, J. Chem. Phys. 1999, 110, 6158-6170.