過敏性腸症候群にはトリメブチン(セレキノン)

高校時代に突如発症した過敏性腸症候群のために、私の人生は大きく変わってしまいました。

それまで強気だった性格も非常に心配性 & 弱気になり、常にトイレの場所を気にするようになりました。

毎日毎日非常に体調が悪かったのですが、誰にも理解されず「ただの腹痛なんだろ?」なんて傷つくことも言われたりしました。

この記事は、私が過敏性腸症候群とどのようにして付き合ってきたのかをまとめたものです。

目次

きっかけ

中学時代、私は常に成績上位で県内でも常に top100 に入るぐらいでした。当然、高校は県内 No1 の高校に進学しました。しかし、これが大きな誤りでした!

中学時代とは勉強する量もテストの数も多くなり、非常にストレスが増えました。また、自宅から高校まで毎日片道 10 km 以上通っていたことも体に負担をかけていたと思います。

忘れもしない、高校 1 年の夏休みです。私の高校には長期休みは基本的に無く、毎日補習授業で高校に通っていました。

ある日、突然猛烈な吐き気に襲われました。気が弱く、みんなの前で「トイレに行っても良いですか?」と質問できない私は、休み時間までひたすら我慢しました。

でも、休み時間にトイレに行くと吐き気はすっかり収まっていました。

しかし、次の授業が始まるとまた猛烈な吐き気に襲われました。また便意も強くなってきました。

でも、これも授業が終わると収まってしまいました。

家に帰っても体調はよく、なんとも不思議でした。翌朝の目覚めも良く、体調も良かったです。しかし、翌日も授業開始とともに猛烈な吐き気と便意に苦しむことになってしまいました。。。

これを何日か連続で繰り返した後に、もう我慢できないということで、親に強く訴えて消化器内科に連れて行ってもらいました。

消化器科を受診

今でこそ過敏性腸症候群は世間的にも認知されるようになってきましたが、私が発症した当時は全く聞きなれない病名でした。

幸い、私が訪れた消化器内科の先生は過敏性腸症候群にも詳しく、また「今まで辛かったねぇ」と労ってくれました。

先生の説明では、腸の調子が悪いと吐き気などの症状も出て来るそうです。

そして、3 種類の薬を処方されました。

  • セレキノン(トリメブチン)
  • 強力な下痢止め(名前忘れました)
  • 軽い抗鬱剤(名前忘れました)

医師からは、下痢の時にセレキノンを飲み、完全な水の下痢など非常に症状の強い日は下痢止めを飲むように言われました。軽い抗鬱剤は、気分が沈んでどうしようもない日に飲むように言われました。

処方薬をもらってから、下痢や吐き気はだいぶ収まりました。

しかし、毎朝トイレに行くまで不安で、下痢の時は薬を飲んでから学校に行くようになりました。

周囲にはあまり理解されない

過敏性腸症候群の困るところは、ストレスが無い時は発症しないこともあるという点です。

ストレスのかかる時だけ気持ち悪そうにしていると仮病を疑われることもあります。

また、お腹が痛いというのも我慢できるもの、自己責任と捉えられることが多く、休ませてもらえません。

痔になった

薬をもらって下痢は収まったものの、今度は心配性になってしまいました。特に修学旅行などの長距離移動や普段と違う場所に行ったりする時は不安でしょうがなかったです。

そのため、出かける前に必ずトイレに行って排便するという習慣がついてしまいました。

当然、1日に何回も便が出るわけはなく、トイレに行って何も出ずに終わるということもありました。しかし、これをやらないと不安でしょうがなかったです。

ある日、学習塾に行く前にすごい踏ん張っていたら、腸が肛門から飛び出たようになってしまいました。そう、いぼ痔になってしまったのです。

当時高校生だった私は恥ずかしくて、このことを誰にも相談できませんでした。飛び出た部分を指で押し込めると痛みもなく普通に生活できたので、このまま生活することにしました。これが、いぼ痔との長い長い付き合いの始まりになりました。

過敏性腸症候群の方は、残便感があり必要以上に踏ん張ってしまいがちですが、痔になる可能性があるのでやめましょう。

トイレに 5 分いて何も出る気配が無かったら出ましょう。また、無理に踏ん張るのは禁物です。

ちなみに、いぼ痔はその後どんどん悪化して、最終的には手術して切除しました。その体験記もまとめてあります。

参考:【体験記】内痔核根治治療(結紮切除術、日帰り)

大学入学と同時に症状が緩和

過敏性症候群にかかってから、高校時代は毎日下痢でした。特に症状の重い日は吐き気がすごくて椅子に座ってられないほどでした。

しかし、大学入学と同時にだいぶ症状が軽くなりました。

やはり受験というプレッシャーが症状を重くしていたんだと思います。

プレッシャーのかかる場面では再発

症状は徐々に軽くなってきたものの、やはり試験前などのストレスのかかる場面では下痢になってしまいました。

また、社会人になった後も、出張やプレゼン前などは下痢になってしまうことも多くありました。

今でも気をつけていること

長年付き合っていたおかげで、どういうことに気をつければ良いのかも分かってきました。

まず刺激物はダメです。辛いものとかアルコールを飲んだ翌日は、ほぼ確実に下痢になってしまいます。

また、夜お腹が冷えた時も必ず下痢になってしまいます。なので、私は夏でもトレーナーを着て寝るようにしています。

また、一般にお腹に良いとされているヨーグルトですが、私の場合は食べると下痢がひどくなってしまいます。便秘の人などにとってはヨーグルトは良いと思います。

過敏性腸症候群は、下痢型、便秘型、ガス型など人によって症状も異なるため、気をつけたほうが良いものも人によって大きく異なると思います。

最後に

ちなみに、成人後に近所の消化器科でセレキノンを処方してもらう時に、私は結構軽症だと言われました。私はセレキノンを症状の重い日にしか飲まないのですが、重症の方は毎日3食後に飲んでいるようです。

この記事が、少しでもお役に立てば幸いです。

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