Gaussian 16 を自作 PC で動かしてみた!

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先日の記事で自作 PC で Gauss View 6 を動かしてみました。

今回は、Gaussian 16 を自作 PC で動かしてみた時の様子について述べさせていただきたいと思います。g16 と g09 についても振動計算についてのみ大まかに比較してみました。

参考:Threadripper 自作 PC 組み立て編【AMD】

g16 の準備!ファイル権限が重要!

gaussian 16 をビルドして path も通したのですが、g16 を起動させるまでに少し手間取りました。
以下のようなエラーメッセージが出てしまい、困っていました。

最終的にこのページこのページを参考にして解決したのですが、gaussian はファイル権限を全てのユーザーに対して与えていると実行できないようです。これは gaussian 16 だけではなく、以前のバージョンでも同じだそうです。g09 をインストールしたのなんて、はるか昔のことすぎて忘れていました。。。

そのため、g16 ディレクトリと gv ディレクトリの上に行き、以下のコマンドで権限を書き換えました。

速度の比較

今回は、以下の 3 つのコンピューターで速度の比較をしてみることにしました。

  1. 管理人の自作 PC (Intel Kaby Lake core i7 7700 4.2 GHz、memory 32 GB、Gaussian 16)
  2. 管理人所有の計算機 (Intel Xeon E5-2667 v2 @ 3.30GHz, memory 64 GB、Gaussian 09)
  3. 管理人の MacBook Pro early 2015 (Intel Core i5-5257U, 2.9 GHz、memory 16 GB、Gaussian 09)

詳細は省略しますが、今回は原子数 70 程度の分子の振動計算を B3LYP/6-31G(d) にて 4 コアで行い、その速度について比較してみました。

結果

まず MacBook Pro ですが、計算開始後 1 分ほどで cpu ファンがものすごい勢いで回り始め、cpu 温度も 66 度程度まで上がりました。ファンの回転数が限界近くまで行ったので、途中で計算を止めました。

結局 3 分ほどで計算を止めてしまったので結果なしです。やはり、ある程度分子が大きくなってしまうと MacBook Pro で DFT 計算を行うのは不可能なようです。

続いて管理人所有の計算機です。さすが計算機だけのことはあり、cpu に対する負荷はありませんでした。今回の計算には CPU time で 5 時間 20 分 ほどかかりました。

 

最後に管理人の 自作 PC です。計算を始めてから終わるまで cpu の温度は変わりませんでした(50 度程度)。やっぱり、デスクトップとノートパソコンは全然性能が違いますね!ちなみに、cpu ファンには ENERMAX CPUクーラー 9cm サイドフロータイプ ブルーLED ETS-N30R-TAA を使用しています。

今回の計算には、CPU time で 6 時間 20 分ほどかかりました。g16 は、実際にかかった時間も log の末尾に表示してくれます。

cpu time では 1 時間ほど差がありましたが、実際には 15 分程度の差でした。計算時間は計算機よりも長くかかってしまいましたが、gaussian 09 と 16 という差もありますので、単純には比較できません。

g09 と g16 での差

当然ながら、振動数の値は全て同じでした。SCF のサイクル数も同じでした。両方とも閾値の設定など同じにして計算したので一緒になってしまったのかもしれません。

一応、管理人の自作 PC には g09 と g16 が両方ともインストールされていますので、今後正確なベンチマークを取っていきたいと思っています。

今回行った計算では g16 の log ファイルが 9579 行、g09 の log ファイルが 9455 行でした。124 行しか差がありませんが、g16 の log 末尾には Electric dipole moment や Dipole polarizability、Dipole orientation の情報などが記述されていました。

これらの記述のため g16 の log ファイルは Gauss View 5 では開けませんでした。Gauss View 6 では問題なく開くことができるのですが、Dipole 〜の記述を削除しないとGauss View 5 では開くことができません。

今回試しに行ってみた振動計算では、g16 と g09 に顕著な差は出ませんでした。次回の記事では、もう少しきちんとしたモデル化合物を用意して構造最適化などのベンチマークを取っていこうと思います。

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