Kendall N. Houk (1943 年生まれ) アメリカの計算化学者。カリフォルニア大学ロサンゼルス校教授 (UCLA ) 教授。国際量子分子科学アカデミー (IAQMS) 会員。(トップ画像は、大学 HP より転載。)
生い立ち
1943 年生まれ。1964 年にハーバード大学を卒業。大学入学当初は、建築や音楽に興味があった(関連リンクの動画参照)。1968 年に Robert Burns Woodward の研究室で博士号を取得した。 1968 年から 1980年までルイジアナ大学に勤務し、助教、准教授、教授と昇進し、1980年にピッツバーグ大学へと移動した。その後、1986 年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) 教授となり、現在に至る。
研究内容
計算化学者を基礎理論の開発に従事する者と、実際の反応例へと応用する者の二つに分けることができるならば、Kendall Houk は間違いなく後者の世界的第一人者である。2016 年時点で 1000 報以上の論文を発表している。H index は 74 (Google Scholar)。
遷移金属触媒反応、酵素反応などの生体反応など、ありとあらゆる化学反応を計算化学により明らかにしている。分子軌道法、DFT 計算、分子動力学などあらゆる計算手法を駆使している。
- Diels-Alder 反応をはじめとした付加環化反応 (cycloaddition reaction) には学生時代より取り組んでおり、あらゆる計算手法、計算レベルで計算を行っている。また、計算資源が豊富であるため DFT 計算のみならず完全基底系など比較的計算コストが大きい計算手法もしばしば用いる。
- 本人による講演の動画
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参考文献
- “Angewandte Author Profile” Angew. Chem. Int. Ed. 2012, 51, 9212–9213. DOI: 10.1002/anie.201204793