Overleaf で論文作成!

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昨年、ある雑誌に論文を投稿しようとしましたら、Word での template が存在せず LaTeX ファイルの template しかありませんでした。。。

 

新しく創刊された Open access の雑誌などで特にこのような傾向が強いと思うのですが、JBC (Journal of Biological Chemistry) などでも word での template を提供しておらず、LaTeX で原稿を作成するよう指示がされています。しかも template は overleaf から取得するようにとのことでした。(word での投稿も可ですが、 template が無い。。。)

Overleaf の他にも Authorea や Share LaTeX などのサイトもあります。

最初のうちは LaTeX で原稿を作成することに戸惑いがありましたが、慣れてしまうと非常に便利です。今回の記事では、LaTeX での原稿作成を通して感じたメリット・デメリットについて簡単に述べてみます。

ちなみに、管理人は計算化学に関しては素人ですし、また物理系や数学系の学部出身でもありませんので、これまでに LaTeX を使ったことはありません。今回の記事の内容は、全て素人意見です。なので、もし勘違いしている部分があったら、ご指摘ください。

メリット

1. フォントを気にする必要が無い
論文によってフォントの指定は異なりますが、abstract, 本文, 図のレジェンド, 参考文献などでフォントの大きさや種類が微妙に違っている場合などは、容易にケアレスミスを起こしやすいです。また、ギリシャ文字や記号を使う際に symbol などにいちいち切り替えるのも面倒です。しかし、journal から提供されている LaTeX template 内に全てそのようなフォントの指定が全て入っていますので、いちいち気にする必要がありません。ギリシャ文字も、特殊文字も $\Delta$ のような感じで書くことが出来ます。

また、論文リジェクト後に別の雑誌に投稿する際などにフォーマットを変えなければならないことがありますが、Latex では template を変えるだけで簡単に修正できます。

2. 図の挿入が簡単
word で論文原稿を作成していると session break などを入れて、図の場所を調節する必要があります。また、図の前後の文章を書き足したりすると図の位置がずれたりして、非常に面倒です。特に、文の途中で切れる場合など。

Latex で原稿を作成している場合、このようなズレを気にする必要は基本的にありません。また、縮尺の調節も非常に簡単です。コンパイル時にうまく調整してくれます。

3. 引用文献の番号を直す手間が無い
word で引用文献の番号を振るとき、いちいち上付き文字に切り替えるのも面倒ですし、文献の追加などがあった場合に番号を全て修正するのは非常に面倒です。LaTeX で引用文献を振る際には、\cite{name} のような感じでソースに書いていき、PDF 化するときにコンピューターが自動的に番号を付けてくれます(LaTeX では他にも引用文献の振り方はあるようです)。文献を追加しても、コンパイル時に自動的に番号をつけ直してくれますし、間違えることはありません。

4. 数式を書くのが楽
別ソフトで数式を書いて画像として貼り付ける必要もなく、直接ソースに書くことが可能です。ちなみに、このウェブサイトの数式は全て LaTeX ベースで書いてあります。

5. ORCID のリンクをつけられる。
著者情報などを自分で、結構本格的な感じに仕上げることが出来る。(でも、出版社が本来やるべき仕事を著者に押し付けられているだけの気もします、、、)

デメリット

1. 共著者が LaTeX を使えない場合、word に変換する必要がある。

年配の上司や実験科学者の方々の中には LaTeX を使ったことが無い人も多いです。 LaTeX の基本的な使い方は簡単なのですが、彼らはそもそも覚える気がありません。

そのため、いちいち word ファイルに変換して共同研究者に送らなければなりません。管理人は、pandoc というソフトで LaTeX ファイルを word ファイルに変換しています。しかし、変換の過程で、図の縮尺が時々おかしくなってしまったり、ギリシャ文字が正しく変換されないといった問題が起きることもあるため、無駄な時間を費やすこともあります。。。

Overleaf とは?

クラウドベースで Latex で論文を作成できるオンライン LaTeX エディターです。詳しい説明は、こちらの PDF を読まれることをお勧めします。(あえて、ここでまとめ直すことはしません。)

利用するにはアカウントの取得が必要です。無料版では 1 GB 、有料版だと 10 GB のストレージが使用できるそうです。パデュー大学のように、Overleaf機関版を導入している機関もあるそうです。

また、共著者を招待することができ、わざわざメールでファイルを送ったりする必要がなく、オンラインで直接編集作業が出来ます。

 

余談

管理人はアメリカで働いていますが、 こちらで LaTeX のことを “テフ” や “テック” と発音している人を見かけたことはありません。(分野が違うからかもしれません。)みんな “レイテックス” と発音しています。日本で “レイテックス” と発音すると、ここぞとばかりに馬鹿にしてくるのはどうにかならないものでしょうか。。。発音とか通じればどちらでも良いと思うのですが。

LaTeX で原稿作成すると出版社はだいぶ校正作業が楽になりますよね。ところで、論文投稿時もお金を払いますし、購読するときもお金を払いますし、査読は無料、紙媒体は廃止され電子版しか無いのに、出版社ってなんでこんなにお金を取るんでしょう?

 

管理人は、計算化学はもちろんのこと LaTeX、論文作成などすべて素人です。記事中にもし間違いなどありましたら、コメント欄またはメールで教えていただければ幸いです。

参考文献

  1. Overleaf 公式ページ
  2. Authorea 公式ページ
  3. Share LaTeX 公式ページ

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