Rosetta の Scoring Function

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先週、ワシントンで Rosetta の国際学会である RosettaCon が開かれました。

約 3 日間における大きな学会であり、Rosetta Developper と Rosetta User の両方からの発表がありました。

参考: 学会公式HP

この学会のため管理人は非常に忙しく、先週と今週は全く記事を更新できませんでした!


RosettaCon の発表内容

RosettaCon の口頭発表はすべて動画が RosettaCommons にアップロードされていますが、見るにはパスワードが必要です。Rosetta Community に知り合いがいる方は、パスワードを教えてもらい見るのが良いと思います。

David Baker の基調講演

ここまで大きなコミュニティを形成するに至ったプログラムを開発したことは、すごいの一言に尽きます。
David Baker は優れた研究者ですが、プレゼンはあまり、、、といった感じでした。
スライドも文字しかなく画像が一切ないという退屈なものでした。

Scoring Function の説明

Rebecca Alford の口頭発表が初日のハイライトでした。彼女は高校二年生の時から Rosetta の開発に関わっている数学の天才で、もう 6 年以上も Scoring Function の開発に携わっています。現在は、Jeffrey J. Gray の下で研究をしています。

学会等で計算化学門外漢の人に Scoring Function について説明を求められると困ってしまいます。なぜなら、Rosetta のユーザーはそれほど数学や物理に強くない場合が多いからです。でもユーザーとしては、化学や生物の知識があった方が良いため、このように原理を完全には理解できていないのは普通のことです。

自分が中身を理解できていないソフトウェアを使って論文を書くという一見矛盾した問題に困っている方は、今回の発表を聞くことで問題が解決すると思います。Rebecca の講演を聞けば、どのように Scoring Function が設定されたのかを理解することができると思います。

Rosetta Unit 廃止

管理人はこれまで、Rosetta で計算するときに Talaris2013 という scoring function を用いてきました。この Scoring Function では Rosetta Energy Unit(REU) と言うエネルギー単位を用いているため、Rosetta を使っている人以外には ??? と言う感じでした。

新しい Scoring Function として REF15 というものがよく使われているのを見かけました。
REF15 からエネルギー単位に kcal/mol が使われているので、一般の人にもわかりやすくなりました。

これまでの Scoring Function では実験値や他の手法によって求めたエネルギーの値を元にキャリブレーションを行うということがされていなかったので、Rosetta Unit という独特の単位が使われていましたが、REF15 ではキャリブレーションが行われました。

こちらの Rosetta の Scoring Function に関するレビューにもエネルギー単位について書いてあります。先ほども紹介した第一著者の Rebecca Alford ですが、まだ学部生です。。。

”The Rosetta All-Atom Energy Function for Macromolecular Modeling and Design”
Rebecca F. Alford, Andrew Leaver-Fay, Jeliazko R. Jeliazkov, Matthew J. O’Meara, Frank P. DiMaio, Hahnbeom Park, Maxim V. Shapovalov, P. Douglas Renfrew, Vikram K. Mulligan, Kalli Kappel, Jason W. Labonte, Michael S. Pacella,+ Richard Bonneau, Philip Bradley,
Roland L. Dunbrack, Jr., Rhiju Das, David Baker, Brian Kuhlman, Tanja Kortemme,
and Jeffrey J. Gray
J. Chem. Theory Comput. 2017, 13, 3031−3048. DOI: 10.1021/acs.jctc.7b00125

生物系の論文かと思うくらい著者の人数が多いですよね!corresponding author は 4 人!

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