理化学研究所のスーパーコンピューター「京」が、スパコンの処理速度の国際的ランキングGraph500で 4 期連続の 1 位、HPCGで初の 1 位となりました。
(トップ画像はこちらのサイトより転載)
先日の記事<スパコン TOP500 発表_日本のオークフォレスト・パックス 6 位>で紹介した TOP500では「京」は 7 位でしたが、Graph500では 1 位でした。また、同時期に発表された”産業向け性能指標”のHPCG (High Performance Conjugate Gradient) でも、「京」は 1 位となりました。
Graph500とは
数値計算性能ランキングである TOP500 が 連立一次方程式を解く速さを競うものだったのに対し、大規模データ解析性能の世界ランキングである Graph500 は、グラフ構造の幅優先探索処理の性能を競います。グラフ構造の幅優先探索処理の性能の指標として、1 秒間にたどるグラフのエッジ数(TEPS: Traversed Edges Per Second)を指標に用います。Graph500は計算速度だけでなく、アルゴリズムやプログラムを含めた総合的な能力が求められます。
HPCGとは
HPCG とは、アプリケーションを使う際の処理速度を競うものです。2 位に中国の天河2号、3 位に日本のオークフォレスト・パックスが入っています。
Green500とは
また、スーパーコンピューターの省エネ性能を競うランキングとして Green500 というものも存在します。こちらのランキングでは、日本のスーパーコンピューターとしては理化学研究所の Shoubu が 3 位に入っています。これらの指標はTOP500 同様、毎年 6 月と 11 月に発表されます。
京
スーパーコンピュータ「京」については、サイエンスzero でも紹介されています。理化学研究所の平尾先生自ら「京」を案内しています。
(注)
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理研プレスリリース
Graph500結果(2016.Nov.)
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